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爆心地一帯は,セ氏3,000〜4,000度という超高温となり,通常の火災や爆弾では見られない,花崗岩のはく離や瓦が泡状に火ぶくれをおこす,といった現象が観測された。花崗岩に含まれる石英はセ氏573度で変体するとされているが,広島では爆心地から1,000メートル以内の地域で観測された。
爆心直下の西向寺付近では,爆風がほぼ真上から到達したため,墓石の多くは左右に踊ったように移動したが,倒れたものは少なかったという。 このような原爆による熱線や火炎の痕跡を示す墓石は,現在も広島市内の寺院で随所に見ることができる。(広島市『ヒロシマの被爆建造物は語る』から)