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原民喜詩碑
  • 原爆ドーム東

 
碑銘 2000/10/14 

 原民喜の詩碑は,原爆ドーム前の木陰にあります。
 昭和26年11月,広島城跡に建てられていましたが,陶板の碑面がいたんだため,昭和42年に,改装してここに移設しました。
 詩人原民喜は,幟町の生家で被爆しましたが,その前年に最愛の妻を失っていました。原爆は孤独な詩人の心に大きな絶望感を与え,26年3月,東京で鉄路に身を投げて,46歳の命を絶ちました。日本ペンクラブ,広島文学協会は原民喜委員会を結成して,この碑を建てました。碑は,東京工業大学教授の谷口吉郎氏の設計で,表には陶芸家加藤唐九郎氏が,民喜の詩「遠き日の石に刻み砂に影おち 崩れ墜つ天地のまなか 一輪の花の幻」をきざんだ陶板がはめこまれています。裏には,佐藤春夫の詩碑の記をきざんだ銅板がはめられています。妻を亡くし,原爆に打ちひしがれて人間の愛を失った詩人の心に,訪れる人々は胸を打たれます。なお,移設のとき,銘板が黒ミカゲ石にかえられました。。(広島平和文化センター ヒロシマ読本)

詩碑  2000/10/14